もりぐち健康ねっと

くも膜下出血の原因や痛みは!?予防法や手術等について伺いました。

time 2018/04/03

くも膜下出血の原因や痛みは!?予防法や手術等について伺いました。

編集部の木村です。

「くも膜下出血ってよく聞くけど、どんな病気?」

「どうやったら予防できるの?」

などの様々な疑問が編集部に寄せられたので、今回も読者の皆さんを代表して取材に伺いました。

今回、質問に答えてくださる先生は、守口市からも近い、東大阪市にある医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生です!
この記事を読んで、くも膜下出血に関する疑問や不安を解消しましょう!

この記事の目次

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くも膜下出血とは?どんな症状?

もりぐち健康ねっと編集長尾崎先生、本日はよろしくお願いします。
今回も多くの人が疑問に感じていることやインターネット上でよく話題になることを中心に伺いたいと思います。
早速ですが、くも膜下出血について教えてください。
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生くも膜下出血とは、字のごとく、脳を包んでいるくも膜と脳の間に血が回ることを言います。
なぜ血が回るかというと、脳の表面には太い血管が走っており、その後細くなって脳の中に入っていくのですが、脳の表面を走っている太い血管に動脈瘤というコブができ、それが脳の表面で破れ、くも膜の下で血が回りこむためです。

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

もりぐち健康ねっと編集長単純に血管が破れたら危険ということは分かりますが、例えば、膝を擦りむいて血管が破れるような状況とは具体的にどのように違うのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生動脈瘤が破れてくも膜下出血になると、頭蓋内圧という脳の中の圧が非常に高くなります。
そうなると、まず脳に強いダメージがかかり、意識障害や後遺症が残る恐れがあります。
また、基本的には麻痺などを発症する病気ではありませんが、中には脳の中に大きな血腫を作って発症する、くも膜下出血もあり、そのような場合には麻痺が起きる恐れもあります。
基本的な症状としては、急激な後頭部圧、よくバットで後頭部を殴られたような痛みと言われています。
もりぐち健康ねっと編集長急激な強い後頭部痛というのは、しばしば感じる頭痛とは相当な違いがあるのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生くも膜下出血で実際に受診される患者さんに聞くと、皆さんが「普段の頭痛とは全く違う」とおっしゃいます。
ただ、くも膜下出血も、少し頭痛がすると言って来られる方から、意識がなく緊急性の高い状態で運ばれてくる方までおられるので、一概に頭痛だけというものでもなく、意識障害で運ばれてくる方もおられます。
もりぐち健康ねっと編集長くも膜下出血の発症に男女差や年齢の高低はありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生男性は50代、女性は70代で多く見られています。
人数は、年間で10万人に約20人の割合で発症し、男女比は1:2です。
はっきりとした理由は分かってはいませんが、くも膜下出血にかかる数は全体で女性の方が男性に比べ多いとは言われています。

水頭症との関係性は?

もりぐち健康ねっと編集長水頭症というのは、くも膜下出血とは全く別のものなのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生くも膜下出血になっていない人でも水頭症になることがあります。
正常圧水頭症では、高齢者の方が歩行困難になることや、認知機能障害等で発症するくも膜下出血以外の水頭症もあります。対して、くも膜下出血になられた方は、のちのち水頭症になることが多いです。
これは、髄液は一日に400~500CC作られますが、脳に回った血が吸収するところに、根詰まりのような形で、吸収障害をおこすと言われています。
もりぐち健康ねっと編集長くも膜下出血を発症された方は水頭症にもなりやすいのですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね。
急性期が終わり、二週間から三週間後程度から、顕著に残ってきます。
その割合としては半数とは言いませんが、多く見られるのでそれも併せて治療していきます。

くも膜下出血が発症したらどうなるの?

もりぐち健康ねっと編集長くも膜下出血を発症した場合、どの程度割合で命を落とすことになりますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生後にお話するグレード1(わずかな頭痛等が見られる状態)からも含めて20数%といわれています。つまり、5人に1人以上が命を落としてしまう病気ということです。
もりぐち健康ねっと編集長そのような怖い病気ですが、前兆はありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生前兆というのは基本的に無く、急激な強い後頭部痛です。
もりぐち健康ねっと編集長くも膜下出血で良く聞く『グレード』という分類がありますが、これはどのようなものですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

我々はWFNS分類、H&H分類と呼ばれる2つの分類基準を用いて判定を行っています。まず、H&H分類ですが、これは5段階に分かれていて、いわゆる一般的な症状や患者さんの状態で1から5まで分かれています。
一例ですが、

1は後頭部がなんとなく痛いと歩いて来られます。
2は、非常に強い痛みを伴って来られます。
3になると、意識がうっすらとしている、痛すぎて興奮状態にあるなど、正常な意識の状態ではありません。
4、5になってくると意識障害が見られます。

5になるとかなり命の危機が迫った状態と考えていただければよいかと思います。

もりぐち健康ねっと編集長グレードは1から徐々に5に進行していくようなものではないのですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そういうわけではありません。
動脈瘤が破れて、病院に来られますので、その時点でのグレードとして判定します。
血が破れて一度かさぶたで動脈瘤が止血されるのですが、放っておくとそのかさぶたが破れて、また血があふれて、グレードがまたあがってしまうということはあります。
もりぐち健康ねっと編集長1の場合であると、わずかな頭痛ということで、気にならない、病院に行くほどじゃないと放っておく方もいるのではないでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね。おられます。CTを撮影してみると実はくも膜下出血であったということもあるので、後頭部の痛みには注意していただきたいです。
もりぐち健康ねっと編集長もう一方のWFNS分類はどのような分類基準でしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生WFNS分類というのは、特に患者さんの意識の状態、H&H分類も意識が多くを占めていますがWFNS分類の場合は、グラスゴー・コーマ・スケールと言いまして、意識障害の点数をもとにグレード1から5まで、グレード1は意識レベルが良い人、5になると意識レベルも悪い人というようなグレードで分けています。
もりぐち健康ねっと編集長これは先生によって変わることはないのですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生はい、ありません。
これは世界で医師が使っている分類の方法です。
もりぐち健康ねっと編集長その意識のチェックというのはなにか特定の質問を行って判断するのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生はい。グラスゴー・コーマ・スケールというのは、

  • 目を開けるかどうか
  • 言葉を喋るかどうか
  • 手を意思疎通でうごかすかどうか

という3つのカテゴリで点数をつけてこのグラスゴー・コーマ・スケールというのをつけるのですが、その合計点によって5段階にわけられています。

くも膜下出血の原因や予防方法は?

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

くも膜下出血の原因について

もりぐち健康ねっと編集長くも膜下出血が起きる原因は何ですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生原因は、お酒やタバコ、他には高血圧を放置した場合などが考えられています。
タバコを吸っている人は二倍、高血圧を放置している人は三倍程リスクが上がってしまいます。
そしてこれが一番驚きだと思うのですが、過度なアルコールの摂取が最もリスクを上げ、約5倍くも膜下出血の発症を上昇させます。
もりぐち健康ねっと編集長過度なアルコール摂取と言うと具体的な量はありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生具体的に言うと、ビールであれば一日500ml日本酒は1号、ウイスキーダブル、焼酎だったら0.6号程度以上のんでしまうと、アルコールの飲み過ぎとされ、くも膜下出血のリスクが5倍以上になってしまっています。
もりぐち健康ねっと編集長これぐらいの量ならかなりの人が引っかかってきそうですね。
アルコールのほうが喫煙よりもリスクが上がるのは驚きました。
ストレスはいかがですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生ストレスを持っている人が発症しやすいのではないかという論文もたくさんあるので、ストレスのない生活をしていただければと思います。

くも膜下出血の予防について

もりぐち健康ねっと編集長予防についてお伺いします。くも膜下出血にたいする予防方法はありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生基本的には先ほどお話した、禁煙、血圧、アルコールの節制などの生活習慣を守ることが重要です。
もりぐち健康ねっと編集長やはり日々の生活習慣はどのような病気に対しても重要なのですね。

くも膜下出血のリスクの度合いを確認しましょう

もりぐち健康ねっと編集長先ほど血圧に注意するとありましたが、具体的な数値を教えていただけますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生130までに抑えていただきたいと思いますが、あくまでも目安という事で、日ごろから生活習慣に気を使っていただきたいと思います。
もりぐち健康ねっと編集長それでは、くも膜下出血のリスクの度合いをセルフチェックとして注意する項目としては

  • 血圧(140,130を超えているか)
  • 遺伝(親族に動脈瘤があった、脳の血管に疾患が見られる等)
  • 生活習慣(喫煙の有無、アルコールの摂取量)

を一応の目安に正しい生活をおくるようにしたいですね。

くも膜下出血の検査について

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

もりぐち健康ねっと編集長それではくも膜下出血の検査方法についてお伺いさせてください。
何年に一度などの検査を受ける目安はありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生はっきりした基準というのはまだ定まってはないのですが、家族でくも膜下出血になられたかたがいらっしゃったり、家族に動脈瘤が見つかったり、あとは脳梗塞や脳出血や頭の血管の病気が家族で見つかったかたは一度頭のMRIを撮っていただくことは良いかもしれません。
MRIをとるとMRAというものも撮影できるため、血管が写ります。
造影剤をつかわなくてもMRIをとるだけで頭の血管が、描出されるため、コブが見つかるかたも中にはおられます。そのため、スクリーニング検査として、MRIは非常に有用であると思います。またMRI/MRAは非侵襲的(体の内部環境の恒常性を乱す可能性がある刺激全般が少ない)であるという観点からも適しています。
もりぐち健康ねっと編集長検査の方法なのですが、スクーリング的にMRIというのもあったのですが、一方で造影剤を用いた検査といったものはどのレベルで必要になってくるのかお伺いしたいなと思っています。
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生ペースメーカーなど入っていない方であればまずはMRIを撮って、それで何か見つかれば、造影剤を使った造影CTに移っていただければいいかなと思います。
実際そのコブで治療をしなければいけないという判断になれば、一度カテーテル検査をされた方がいいと思います。
カテーテル検査をすることで、動脈瘤の大きさや形が正確に分かりますし、検査をすればカテーテルで実際治療ができるかどうかの判断にもなります。
動脈硬化が強く、カテーテルが通りにくい場合や、動脈瘤が正常な血管と分けられず重なって見えてしまうと、カテーテル治療では危険が高いという判断にもなります。その為、脳動脈瘤の治療をしたほうがいいという専門医の判断があった場合は、治療前のカテーテル検査を一度受けていただくことは必須かなと思います。
もりぐち健康ねっと編集長カテーテル検査というのは痛いのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生刺すときだけは痛み止めはします。
足の付根に局所麻酔をして、首までカテーテルを上げてそこから造影剤を入れます。その後、造影剤が流れる際に少し頭が熱くなる感覚があると皆さんおっしゃいますが、とても痛いという検査ではないと思います。
もりぐち健康ねっと編集長検査の時間はどのぐらいかかるのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生カテーテル検査は約30~40分くらいです。
前日に入院していただき、河内総合病院では二泊三日でやっています。
もりぐち健康ねっと編集長MRI検査は毎年行っても特に負担はないのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生決して毎年撮らないといけないと言うわけではありません。
3年ごと程度に撮っていただければよいかと思います。
もちろん検査の結果、コブが見つかった場合は、短い期間のうちにMRIをフォローされたほうがいいと思います。
目安としては3ヶ月後くらいが望ましいです。
フォロー段階でコブが大きくなっている場合は、危険な前兆なので治療を行うことが望ましいです。
もちろん見つかった段階で、これは危ないな、破れるかもしれないなと思った場合はその時点で治療を進めて行けばいいかなと思います。
もりぐち健康ねっと編集長コブというのは誰しも、小さいものであるとあったりするものなのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね、今日本ではMRIがかなり多いので、めまい等でも撮影することが多く、その際に見つかることも多いです。
もりぐち健康ねっと編集長それはそこまで心配な大きさではないこともありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そういったことも多いです。
コブが見つかったからといって必ず手術をしないといけないということではなく、専門の先生とよく相談することになります。
できる場所や大きさによって破裂率というのが変わってきます。破れやすい場所でかなり大きいような場合であると危険ですので、手術を勧めます。
もりぐち健康ねっと編集長では見つかったときには、先生に判断をお任せして、しっかり危ないものは手術するということでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね、動脈瘤が見つかったら脳外科の専門の先生を受診すべきですね。

くも膜下出血の手術について

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

手術方法について

もりぐち健康ねっと編集長次に破裂時の治療法についてお伺いさせてください。手術は発症からどの程度の時間までは有効であるとお考えですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生脳動脈瘤は24時間以内に9~17パーセントの再破裂率で、そのうち40-87%は発症6時間以内であり、72時間以内の手術が勧められています。
くも膜下出血とは基本的に、動脈瘤が破れた際に、急に頭痛がきます。
そのまま放置すると再破裂という状態になり、最初の24時間、特に6時間以内に多く起こると言われています。
もりぐち健康ねっと編集長再破裂というのは一度かさぶたで固まった後また破裂するということですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生はい、一度かさぶたで固まった後にまた脳内の圧が高くなって、再び脳に障害が出るといったことになります。
もりぐち健康ねっと編集長では、やはりその間に手術を受けるべきということですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね。
くも膜下出血の手術というのは、再破裂を防止する治療なのです。
破裂したところを治すというよりは、もう一度破裂をしないようにする手術と思ってもらえればと思います。
手術をせずに放っておくと、また出血し、命の危険性が高まっていきます。我々はくも膜下出血の患者さんが来られると、まず血圧を下げてコブが破裂しないようにしながら、麻酔科やオペ室と連携しながら手術に進めていきます。
もりぐち健康ねっと編集長手術方法を教えていただけますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生破れないようにする手術というのは、頭を開ける開頭クリッピング術という手術と、カテーテルでコイルという非常に細い糸くずのような金属があるのですが、それを動脈瘤につめてパッキングしてしまうという治療があります。
もりぐち健康ねっと編集長それはどちらが優れているという事はないのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生はい、コブのできた場所や形などを見てどちらが優位に治療を進められるかということになります。
もりぐち健康ねっと編集長それは、先生が選択されるということなのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね、状況により安全な手術方法を選ぶことになります。
もりぐち健康ねっと編集長患者さんの肉体的や費用的な負担の違いというのはありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生侵襲(体の内部環境の恒常性を乱す可能性がある刺激)としてはカテーテルの方が圧倒的に少ないと思います。
クリッピングだと一度皮膚を切って骨を開けて脳を触っていくので。
もりぐち健康ねっと編集長ではやはり、時間もその後の入院期間も変わってくるのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生入院期間はそんなに変わらないと思います。
最初の二週間はどうしても、血管攣縮期がきますのでその間は絶対安静ですし、そこから患者さんのリハビリ等に関しては、開頭手術のほうが侵襲は高いと思いますが、大きく入院期間が変わるわけではないと思います。
もりぐち健康ねっと編集長これは、どちらの方が新しいということや、昔はクリッピングだけだったなどということはありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生カテーテルの方が圧倒的に新しく、ここ10年~20年くらいで出てきた治療法になります。
詰めるコイルも新しいものが出てきていて、コイルを詰める際に手助けになるバルーンやステントといった新しい器具も出てきているので、動脈瘤治療という意味で言えばカテーテルで治療できる動脈瘤は増加していると思います。
もりぐち健康ねっと編集長カテーテル治療のみで全ての脳動脈瘤治療を行うということはないのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生カテーテルで全てをということは決してないと思います。
やはり、場所によっては脳の表面に近ければ手術のほうが安全にできるということもあるでしょうし、大きな血腫で脳に出血を伴っているくも膜下出血であれば、脳を圧迫している血腫をとらないといけないので、そのような場合は開頭手術になります。
もりぐち健康ねっと編集長それは先生によって得意不得意というのはありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生得意不得意というよりは、今、血管内治療というのは専門医制度になっているため、カテーテル治療を受ける際には、カテーテル治療の専門医を取得されている医師の下で治療を受ける事が望ましいですね。
もりぐち健康ねっと編集長それはホームページかなにかで確認できるのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね、ホームページを見ていただければわかると思います。

手術後のリハビリについて

もりぐち健康ねっと編集長術後のリハビリテーションは必要ですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね、やはり最初の二週間はほとんどの方にベッド上で安静にしていただくので、筋力も落ちているでしょうし、くも膜下出血がご高齢の方に多く発症するということもあるので、歩行訓練などといったリハビリは必要であると思います。
くも膜下出血自体では麻痺を起こすことはありませんが、中には脳に大きな血腫を伴うくも膜下出血があります。
この場合、脳へ圧力がかかってしまい、麻痺症状が出ることもあります。
その際には早期のリハビリテーションをおすすめしています。
もりぐち健康ねっと編集長どの程度の期間リハビリテーションを行う必要がありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生方法は症状により異なりますが、回復期病院には発症から2ヶ月以内に入院すれば最大で180日のリハビリが可能と思います。

スパズム期について

もりぐち健康ねっと編集長スパズム期とは何ですか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生スパズム期とは、クモ膜下出血発症後から2週間後までの脳動
脈が攣縮する期間
のことです。脳血管攣縮期ともいい、血管がぎゅっと縮こまってきます。
この収縮する原因は様々言われていますが、まだ明確には分かっていません。
その血管攣縮で血管が細くなりすぎて、脳梗塞になってしまうと長期間のリハビリテーションが必要になってきます。
もりぐち健康ねっと編集長これは避けて通れないのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生血管攣縮期は大なり小なり皆さんおこります。
程度によりますが、極々わずかに血管が細くなる方から、本当に強い血管攣縮を起こしてしまう方もおられます。
もりぐち健康ねっと編集長これに関して患者さんが注意することはありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生患者さんが注意することは、ご飯をしっかり食べていただくなどということになってきますが病院側の管理にかかってくるところが多いと思います。

スパズム期の患者さんを診られている看護師さんに向けて

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

もりぐち健康ねっと編集長病院側の管理というところで、尾崎先生からスパズム期の患者さんを診られている看護師さんにメッセージや気をつけてほしいところはありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生やはり脳の病気なので神経症状ですね。
脳というのは難しいと思われがちですが、逆にわかりやすく、手足を動かす所の血管の血流が悪くなれば麻痺が出ますし、脳全体に血流障害がおこれば意識障害が起き、言葉の所の血流が悪くなれば、言葉の障害が出るので、よく患者さんの手足の動きや言葉の機能や意識をこまめにチェックして貰いたいと思っています。

高次脳機能障害について

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

もりぐち健康ねっと編集長高次脳機能障害についてお伺いします。高次脳機能障害といっても種類があるのでしょうか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね、高次脳機能というのは手足の麻痺等ではなく、記憶や物事を自分で考えて行う思考能力、注意機能、物事を達成する遂行機能といったものが高次脳機能と呼ばれており、それに障害が起きることが高次脳機能障害となります。
もりぐち健康ねっと編集長高次脳機能障害が起きる確率や重度軽度分類指標はありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生確率に関しては明らかになっていません。指標としてはmodified Rankin Scaleという指標があります。
この分類は0 症状なし
1 症状はあるが日常生活に問題なし
2 以前の活動は出来ないが介助なしに生活できる
3 何らかの介助がいるが歩行は自立
4 歩行に介助が要する
5 ねたきり
6 死亡と分類され、報告によりばらつきはありますが、転帰良好といわれる0-2の率はおおよそ50-60%程度と言われています。もちろん元気に皆さんが帰宅できるように努めておりますし、先ほどお話した、グレードがいい状態で手術を受けた患者さんというのは、退院するときのmodified Rankin Scaleがいい状態で帰られる傾向があります。
やはり普段と明らかに異なる痛みが出た場合は、すぐに救急車を呼ぶ等していただいたほうが良いと思います。

先生からくも膜下出血について疑問や悩みを持たれている方に向けて

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

もりぐち健康ねっと編集長最後に先生からくも膜下出血について疑問や悩みを持たれている方にメッセージはありますか?
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生私は、開頭手術もカテーテル治療も両方行いますので分かりますが、動脈瘤によってどちらが向いているか、どちらのほうが安全にできるかというのが必ずあると思います。
もちろん中にはどちらの治療法も同じという動脈瘤もあるのですが、そのあたりは安全を一番に考えているので、安全にできる治療法を選択しています。
皆さんに言いたいのは、動脈瘤が見つかっても、よく専門医の先生と相談してください。
コブはあるだけではその人に何の損害も加えないので、経過を見たほうがいいのか、手術をしたほうがいいのかの判断を専門医とよく相談してもらったほうがいいと思います。
もりぐち健康ねっと編集長患者さんはMRIを撮ったときにコブがあると言われるだけですごく不安になると思います。
先生としてはまだ様子を見て大丈夫という場合もあると思うのですが、患者さんは本当に大丈夫なのかなといった不安もあるかと思うのですが。
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生一人一人によって出血するリスクというのは変わってきます。
だからこそ、患者さんとよくお話をして、カテーテルや手術をすべきなのかを説明する必要があります。
治療すると言っても、どれだけ安全にできるか、どれだけ破れる可能性があるかとそのバランスで選択するべきであると思います。
もりぐち健康ねっと編集長コブが見つかったからと言って何が何でも取らないといけないというわけではないのですね。
医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生そうですね、専門医としっかり相談をして、どうしていくかを決めていくことが大切だと思います。

お話を伺った後、取材内容について編集部がしっかりと理解出来るようにと、尾崎先生が実際の手術動画を見せてくださりました。

医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

貴重な動画で、編集部も理解が深まりました。
尾崎 友彦先生ありがとうございました!

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医療法人河内友紘会 河内総合病院の尾崎 友彦先生

名称 医療法人河内友紘会 河内総合病院
所在地 〒578-0954 大阪府東大阪市横枕1番31号
診療時間 午前:08:30-11:30
午後:12:30-15:30(※土曜は午前のみ)
※詳細はHPをご覧ください。
休診日 日曜日、祝祭日、年末年始(12月30日~1月3日)
公式ホームページ http://kawati.or.jp/
http://tomohikoozaki.com/

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