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心療内科の治療内容、精神科との違いなどについて【先生インタビュー】

time 2018/08/09

心療内科の治療内容、精神科との違いなどについて【先生インタビュー】

編集部のマリ子です!
今回のテーマは「心療内科と精神科」についてです。

「心療内科では病名を教えてくれないって本当?」

「心療内科と精神科は何が違うの?」

といった様々な疑問を読者の皆様から頂いたので、
アウルクリニックの片上 徹也院長に伺いました。
この記事を読んで、疑問や不安を解消しましょう!

この記事の目次

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心療内科とは

心療内科の診療内容を教えてください。

まず、「心療内科」の診療内容について具体的にどういうものなのか教えていただけますか?
“心療” + “内科” という診療科名の通り、ストレスに起因する体の病気・症状を専門に診療します。
内科的なものだと「胃潰瘍」や「喘息」、「蕁麻疹」などの治療を行うこともありますし、 内視鏡を使用した診察など消化器内科の先生がされているような診療を行うこともあります。
また、医療行為やお薬は精神科と全く同じですが、心療内科を標榜しているクリニックもありますね。
減少傾向にはあるものの依然として残っている「精神科」への偏見のために、「精神科」ではなく「心療内科」を標榜されているのです。
患者さんに少しでも来てもらいやすいように」という思いからなのですね。
アウルクリニック様では具体的にどのような体の病気・症状で心療内科を受診なさる患者さんが多いのでしょうか?
眠れなかったり食欲がなかったりといった症状で来られる患者さんや、「しんどい」「つらい」などの精神的な悩みを抱えて来院される患者さんがいらっしゃいます。

心療内科のカウンセリングでは、どんなことが行われるの?

心療内科ではカウンセリングが行われているイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?
そうですね。どの心療内科でも、国によって認められている「精神療法」というものをまず最初に行います。これが一般的にイメージされるカウンセリングにあたります。
精神療法では、具体的にどのようなことが行われるのでしょうか? 症例によって異なるかもしれないですが、先生が精神療法で心がけていることや、必ず行うことがあれば教えていただけますか?
精神療法で私が必ず行うのは、どのような問題が起きているのかをイメージしやすいように、どのように育ってきたのか、日中にどのような生活を送っているのかを聞いていますね。 そうすることで、患者さんに寄り添い一緒に考えることができるように心がけています。
患者さんの過去から具体的に聞いていくことで、患者さんが話しやすい環境を作っていくということですね。

診察が自費になることはあるの?保険適用の条件とは?

診察が自費になる場合があるのか?ということを気にされている方も多いようなんですが、保険適用の線引きや条件などはあるのでしょうか?
心療内科に限らず全ての科に言えることですが、症状が出ていれば保険は適用されます。 心療内科だと、不安、抑鬱、不眠などの症状です。 症状があれば医療行為の対象となるので保険を適用することができます。

片上先生

心療内科での診断について

心療内科では病名を伝えないって本当?

「心療内科では病名を伝えない」と耳にしたのですが、それは本当なのでしょうか?
病名を伝えないところもあるみたいですね。
なにか理由があるのでしょうか?
片上先生、もしくは他の心療内科の先生でそのようになさっている先生はいらっしゃいますか?
はっきりとは分かりませんが、患者さんがショックを受けるかもしれないので、あえて病名を言わない先生もいるかもしれませんね。
最近では若い先生を中心に、「患者さんと問題を共有して一緒に治療していきましょう」というスタンスが多くなっているので、病名を伝えないという先生は少ないと思います。
ちなみに、片上先生はどうされているのでしょうか?
必ず伝えるようにしていますね。
何に困っているのかということを明確にしておかないと、ズルズル半永久的に治療し続けなければいけなくなることが多いので、しっかりと問題を共有しながら治療していくようにしています。

心療内科の医師と臨床心理士の役割の違いとは?

心療内科の医師と臨床心理士の役割の違いについて具体的に教えていただけますか?
お薬に関しては医師ですし、心理検査に関しては臨床心理士という部分では明確に役割が分かれていると思います。
先程の精神療法に関しては、医師または臨床心理士でなければいけないと決められているわけではありません。 臨床心理士の方が専門的に勉強していることもあります。
そうなんですね。
治療する際には臨床心理士の先生から心理的な部分のアドバイスを受けることもあるんでしょうか?
そうですね。 お互いに情報を共有しながら患者さんに向かっていく形です。
なるほど。 こちらのクリニックには臨床心理士さんもいらっしゃるんでしょうか?
非常勤という形ですが、毎日臨床心理士がいます。

通院を途中で止めてしまっても大丈夫?

ご自身で治ったと判断してしまって通院を止めてしまうケースや、様々な要因で通院することが億劫になってしまってふさぎ込んでしまうケースが多くあるようです。そういった人たちに向けて先生からメッセージをいただけないでしょうか?
確かに、寛解(かんかい:病状が治まっておだやかである状態)していないのに通院を止めてしまう方も多いです。
まず、ご自身で治ったと判断してしまう人についてですが、鬱(うつ)状態が一時的に出なくなったとしても、その状態が6ヶ月以上続かないと再発しやすいということがあります。 そのため、しっかり治療を続けた方が長いスパンで見れば患者さんにとっても楽なのではないかと思います。
通院することが億劫になってしまう人についてですが、ドタキャンして行かなかったことを申し訳なく感じてしまう人もいるかもしれませんね。しかし、僕としてはもう一度頼って欲しいと思っているので、あまりそういったことを気にせずにまた通院してもらえればと思います。

片上先生

精神科について

神経内科は心療内科や精神科とは違うの?

先程、心療内科と精神科の違いについて伺いましたが、「神経内科」との違いについても教えていただけますか?
心療内科や精神科は心の問題を扱う科ですが、神経内科は心の問題というよりも目で見て病変が分かる器質的な変化を扱う身体科です。例えば、脳の出血だったり、変性疾患(パーキンソン病)などの身体疾患に近い症状の治療を行うのでイメージとしては脳神経外科に近いかもしれません。
心療内科や精神科とは全く毛色が違う科なのですね。

精神科で入院になる基準とは?自分の意思で入院はできるの?

精神科では入院をするということも多いと思うのですが、入院の可否の基準などはあるのでしょうか? 例えば、「単純に眠れない」「不安な状態が続く」などの理由だけでも入院することはできるのでしょうか?
それらの精神的な理由で社会生活が送りづらくなってしまうという場合、入院することができます。
精神科で入院するケースは、「自分から入院をする任意入院」と「家族と精神保健福祉法指定医が本人の意思と関係なしに医療及び保護をするために入院させる医療保護入院」、「2名の精神保健福祉法指定医の判断のもとで、自傷他害の恐れのある患者さんを都道府県知事が入院させる措置入院」の3つに分けられます。
例えば、病気で他の人に迷惑をかけてしまうというような状態や病気のせいで犯罪を犯してしまうような状態であれば、医療保護入院や措置入院といった形で本人の意思にかかわらず強制的に入院させる場合があります。
なるほど。 不眠や不安などの精神的な理由だけでは入院することが出来ないのではないかと気にしている方が非常に多かったので、任意入院ができるということを聞けて良かったです。

心療内科や精神科でのドクターショッピングの問題点とは?

ドクターショッピングとは

精神的・身体的な問題に対して、医療機関を次々と、あるいは同時に受診すること。

もりこちゃん

心療内科の特色的にドクターショッピングがよく起きる印象があるんですが、先生の考える心療内科や精神科でのドクターショッピングの問題点を教えていただけますか?
まず、「治療方針が一貫しない」という点です。 薬がコロコロと変わってしまうせいで症状が悪化してしまうことがあります。 1番多いのは躁鬱(そううつ)病ですね。 中途半端に薬を飲むのを止めてしまうと、ラピッドサイクラーといって症状が悪化してしまうことがあります。
有効血中濃度になるまでにだいたい3ヶ月ぐらいかかると言われているので、薬を飲むのを途中で止めてしまうと血中濃度が一定にならず、効果が上手く発揮されない恐れもあります。 また、患者さんと長く接していく中で、その人のことが分かっていくので、病歴をしっかり見るということは非常に大事です。
短期間だと経過をしっかりと見られないので、誤診が増える恐れもあります。
なるほど。 しっかりとした治療ができないことや誤診が増えてしまうということがドクターショッピングの問題点ということですね。 そういった意味で、1つのクリニックでしっかりと診てもらうということが大事なのでしょうか?
そうですね。 判断が難しいとは思いますが、最初に行ったクリニックが自分に合わなかったり、治療内容に不満があったりという場合には、違うクリニックに行くことも一つの解決策だと思います。
病院を変えるときは、ご自身で新たに探すという形の方が良いのでしょうか?
それで良いと思います。
なるほど。 患者さん側からもコミュニケーションをしっかりとっていくことが大事だということですね。

片上先生ありがとうございました。

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片上先生

名称 Owlクリニック
所在地 〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋1-9-28 リーストラクチャー西心斎橋ビル319
診療時間 19:00-23:00 ※詳細はHPをご覧ください。
休診日 火曜日、土曜日、日曜日、祝日、年末年始
公式ホームページ
http://www.owlclinic.com/

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