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愛泉会病院 院長 尾野 敏彦先生×もりぐち健康ねっと【対談企画】

time 2018/04/23

愛泉会病院 院長 尾野 敏彦先生×もりぐち健康ねっと【対談企画】

編集部の佐藤です。

今回は愛泉会病院の尾野 敏彦院長と編集長の大嶋が、愛泉会病院の理念や大切にしていること、また地域での役割などについて対談を行いました。

それでは早速対談内容に移りましょう。

この記事の目次

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1.愛泉会病院の理念について

もりぐち健康ねっと編集長尾野先生、本日はよろしくお願いします。
さて早速ですが、まずは「愛泉会病院の理念」について教えていただけますか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長愛泉会病院では「出会い」と「患者さん中心の医療」を大切にしています。
患者さんや患者さんの家族の思いや希望を中心に医療を進めていく事を心がけています。QOL(生活の質)向上を第一に考えた医療を提供するように考えています。我々の病院は慢性期病院です。
慢性期病院とは急性期治療を脱した後も治療を必要とする患者さんや慢性疾患の急性増悪した患者さんを受け入れる病院を言います。
重篤な状態にある患者さんに対して手術を行ったり検査を行ったりする専門的で高度な医療を提供する病院ではなく、長期にわたってお付き合いさせていただく病院です。
患者さん中心の病院作りを目指しています。

愛泉会病院院長の尾野先生

もりぐち健康ねっと編集長こちらの愛泉会病院はお父様の代から始まったとお聞きしましたが、そういった理念もお父様から引き継がれているのでしょうか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長今は患者さんが病院を選ぶ時代です。父の頃とは時代背景が異なっており、理念というものは当時は特になかったと思います。
平成29年5月に病院を新築移転し、シャトルバスの運行など様々なことに取り組みながら患者さんには「愛泉会病院に入院してよかった」と言われる病院にしていきたいと思っております。
もりぐち健康ねっと編集長愛泉会病院という名前の由来を教えていただけますか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長「慢性期病院」という事で長期間入院されている方が多く、愛情をもって心に響く優しい病院として「愛泉」という名前が付けられたと母から聞いています。(名付けは父・先代院長ではなく母親です。)
長期入院患者さんの中には終の棲家になる方もおられ、看取りをすることもあります。

2.地域の中での愛泉会病院の役割

愛泉会病院院長の尾野先生

愛泉会病院の尾野 敏彦院長守口市に多くある急性期病院で急性期治療を終えた患者さんの受け皿というのが一番の役割だと思っています。また近隣の先生からの急な患者の受け入れや施設入所されている患者さんの受け入れも積極的に行っています。
また守口市内には7つの病院がありますが、慢性期患者さんを長期間受け入れられるのは当院しかありません。
もりぐち健康ねっと編集長守口市にある急性期病院との連携はどのように行ってますか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長各病院の地域連携室から当院の地域連携室に電話・FAXなどで情報が入りますし、随時入院患者の受け入れも出来ていると思っています。

3.愛泉会病院が最も大切にしていること

愛泉会病院院長の尾野先生

愛泉会病院の尾野 敏彦院長先ほどの内容と重複しますが、愛泉会病院に入院される方は長期入院患者さんが多いため、患者さんにとって優しい病院でなければなりません。不安や寂しさを感じさせないように医師はもちろんのこと、看護師・介護士、事務員を含めた医療従事者全員が心を持って接することが大切なことだと思います。
もりぐち健康ねっと編集長経過がゆっくりな患者さんが多く、患者さんとの距離が近くなり深い関わりが持てる慢性期病院だからこそ、患者さんへの接し方が特に大切なのですね。
他には何かありますか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長主旨とは少し外れますが、当院はリハビリに力を入れています。入院時、ベッド上でしか生活できなかった患者さんが車椅子に乗れるようになる、自分の足で歩くことができるようになる、また経口摂取ができなかった患者さんが口からしっかりと食べることができるようにするリハビリです。
もりぐち健康ねっと編集長摂食訓練ですね。少し詳しくお話しいただけますか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長脳梗塞などの後遺症や肺炎後に嚥下機能障害が残る患者さんがおられます。患者さんはもちろんのこと、患者家族さんも少しでいいから「口から何か食べさせてあげたい」と言われる方が多く、そのような人に摂食訓練を行います。
誰もが食べられるようになるわけではありませんが、可能性が残っていれば行います。そして再び食べる喜びを感じていただければと思います。これは慢性期病院だからこそ、できるのではないでしょうか。
もりぐち健康ねっと編集長経口摂取が不可能だった方がまた食べられるようになるというのは、どの程度の割合で回復されますか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長食べられる量にもよりますが、おおよそ30~50%くらいでしょうか。「いつ頃食べられるようになるか」は個人差(症状が異なる)があるので一概には言えませんが・・・。
歩行訓練・摂食訓練をして「歩く」「食べる」ことができれば、住み慣れた自宅への退院も大きく前進することになります。愛泉会病院は患者さん、家族の思いを大切にするという意味でもリハビリに力を入れています。

4.愛泉会病院が目指すものは?

愛泉会病院院長の尾野先生

愛泉会病院の尾野 敏彦院長大半の患者さんが高齢者であることは20年後も30年後も大きく変わらないと思います。「人(職員・患者・患者家族)との繋がり」を今以上に緊密にして、「優しさ」を全面に出していけたらと思います。

5.長期的な医療の変遷について、今後どうなりますか?

愛泉会病院院長の尾野先生

愛泉会病院の尾野 敏彦院長今後は病院の機能を(高度)急性期病院とリハビリを中心とした回復期リハビリテーション病院と、我々のような慢性期病院との3つに分けます。
以前は「早期発見」「早期治療」と言われていましたが、今は例えば癌や成人病にならないようにするにはどうすればいいのか、など「予防医学」が推進されています。
もう少し時代が進むと遺伝子治療が中心になっていくのかと予想がつきます。
現在、日本では一人暮らしの高齢者が増加しており、住居、家族の環境の問題があり「最期は病院で診てほしい」と言われる方もまだまだたくさんおられます。欧米では自宅や高齢介護施設で最期の看取りをすることが多く、日本でもその方向に進みつつあり、地域包括ケアシステムを進めていますが、これがどこまで進むかで今後の慢性期医療が変わってくると思います。
個人的には急に大きく変わることはないのではと思っていますが、2040年には高齢者人口が減少すると言われています。その人(患者)が医療をするかどうか(またはどこまで治療をするのか)で、最期を迎える場所が住み慣れた家なのか施設なのか、病院なのかと段階的に決まっていくと思います。

6.守口市の地域医療の整備とそのレベル

愛泉会病院院長の尾野先生

もりぐち健康ねっと編集長地域医療の状況や地域差についてお聞かせください。
愛泉会病院の尾野 敏彦院長都道府県によって差があると聞いています。関東の東京都や埼玉県は大阪府と比べて地域医療が進んでいて、地域包括や在宅医療が整備されています。
例えば在宅医療についていえば24時間の在宅専門でされている先生もたくさんおられますが、まだ大阪はそこまでには至っていないと思います。
もりぐち健康ねっと編集長守口市には基幹病院もあり、病院数も多くあるのかなという印象ですけど
愛泉会病院の尾野 敏彦院長そうですね、病院数は多いです。救急受付はされていますが、在宅医療まではしていません。24時間訪問診療していただける医師もおられますが、まだまだ在宅専門の医療機関が少ないのが現実だと思います。
当院から退院される末期がん患者や終末期を迎えられている高齢者の看取りしていただける医師もおられます。もちろん僕も在宅医の一人ですが。
もりぐち健康ねっと編集長在宅医療の先生が少ない理由はなんですか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長「医師一人に対する負担の大きさ」でしょうか。
在宅医として24時間体制で行うのは肉体的にも精神的にも負担が多く、実際に何人か在宅での看取りをしましたが大変でした。
もりぐち健康ねっと編集長では在宅医療を整備するにはどうしたら良いでしょうか?
愛泉会病院の尾野 敏彦院長24時間体制でするには個人では限界があります。何人かでチームを組み情報を共有しながら一人の患者を数人の医師で診ていけば、医師個人の負担は緩和されるかなと思います。今後、地域包括医療が進んでいくと24時間の医療体制も変わっていくのではないでしょうか。

以上、編集部の佐藤でした!

尾野 敏彦院長ありがとうございました。

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愛泉会病院院長の尾野先生ともりぐち健康ねっと編集長

病院名 医療法人愛泉会 愛泉会病院
所在地 〒570-0005 大阪府守口市八雲中町2丁目4番26号
受付時間 【午前】9:00~12:00
【午後】04:00~07:00
※診療科によって異なります。
詳細は公式ホームページをご覧ください。
休診日 日曜日・祝日
公式ホームページ http://ai-sen-kai.or.jp/

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