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関西医科大学 総合医療センター 院長 岩坂先生×もりぐち健康ねっと【対談企画】

time 2017/11/08

関西医科大学 総合医療センター 院長 岩坂先生×もりぐち健康ねっと【対談企画】

対談企画 関西医科大学総合医療センター 院長 岩坂先生×もりぐち健康ねっと ~現在の地域医療について~


編集部のサトウです。

今回は関西医科大学総合医療センター 院長 岩坂先生
『地域の中での関西医科大学総合医療センターの役割や今後の展望』について編集長の大嶋が対談を行いました。

守口市を中心とする地域の医療に広く貢献されている其の具体的な内容や今後の構想等、興味深い話も多くお話いただきました。

この記事の目次

それでは早速対談内容に移りましょう。

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関西医科大学総合医療センターの理念

大嶋 岩坂先生、本日は宜しくお願いいたします。まず関西医科大学総合医療センターの理念や考えをお聞かせ下さい。
岩坂先生 関西医科大学総合医療センターは2016年の5月に関西医科大学附属 滝井病院から関西医科大学総合医療センターという名称に変更しました。これが意味することは、滝井という特定の地域に限らず広域に皆さんの健康を守りたいということです。そして総合医療センターの理念として『大切な人を受診させたい病院へ』というものがあります。つまり、患者様だけでなく、その周りの方々も安心して受診させられる病院づくりを目指しています。またこれを支える関西医科大学の理念として『慈仁心鏡(じじんしんきょう)』というものがあります。慈しみ、恵み、愛を心の規範として生きるということを意味し、こういった広い理念の基で大切な人を受診させたいと思ってもらえるような病院づくりを目指しています。
大嶋 地域という総合面の他にももちろん治療の面でも総合的な意味はありますか?
岩坂先生 総合医療センターと名付けたのは、全ての病気、例えば高齢の方は一つの病気だけでなく、様々な病気を同時にもっている場合があり、そういった方も一か所で治療することが出来る場所であるということも意味します。ただ、その為には、全てに対応出来る機器を揃え、人員を揃えることが必要ですし、非合理的かもしれません。しかし、我々はそれでも総合医療センターとしての機能は必要であると考え、活動しています。
大嶋 先日の市民公開講座で救命救急センターのお話を伺いましたが、日本でも有数のレベルにあるようですね。この規模の病院ですとアクティビティが気になるのですが、いかがですか?

関西医科大学総合医療センターと地域連携

岩坂先生 病院のアクティビティに目を向けると【病床稼働率】【在院日数】【診療単価】の3つのファクターがありますが、これらを見ると関西医科大学総合医療センターは高いレベルにあると言えます。逆に言うと、アクティビティの面では高いレベルであるが故に、地域の先生方との連携という面が非常に大切になっています。
また、連携という面では退院から1か月以内の逆紹介(総合病院からクリニック等への紹介)は約87%となっています。このような連携がとれているからこそ、関西医科大学総合医療センターを必要としておられる患者様をスムーズに迎えることが出来るというサイクルを作り上げる事を可能としています。これが地域連携というところを端的に表しています。また紹介での外来のみでなく、地域の総合医療センターとして重要な救命救急センターとしての役割も重視し、基本的に受入れを断らない方針ですので、多くの方を迎え地域の先生方と連携を取って治療を行っています。
大嶋 紹介という点だけにフォーカスしてしまうと少し寂しい印象を受ける方もいらっしゃるのでは?
岩坂先生 紹介率も高く逆紹介率も高いというところだけを切り取ればドライな印象を与えるかもしれませんが、関西医科大学附属滝井病院の時代から『リエゾン精神医療』の深く広い具象化を目指し、実践しています。これは、高度な、最先端の医療という言葉をよく聞きますが、その隙間で患者さんは孤独を感じています。「日本一の医療だ」「世界一の医療だ」と言われても、治らなければやはり不安を感じたり、孤独を感じたりされる方も多いのが現実です。そこで、関西医科大学総合医療センターでは『リエゾンチーム』というチームを立ち上げ、精神神経科の医師をはじめ、精神神経科のスタッフが、他の診療科とも連携を図りながら、治療と心身のケアを同時に行っています。
大嶋 入院中に認知症を発症するケースも少なくないですね。

リエゾン精神医療の実践と『約束』

岩坂先生 入院中の認知症発症数もチームを置くことで、約1/3まで減少しました。ガンは治っても認知症を発症してしまうこともあるため、我々のような総合医療センターにとっては特に重要であると考えています。
大嶋 このリエゾン精神医療は他に用いられる可能性がありそうですがいかがですか?
岩坂先生 総合医療センターにはIRIS(アイリス)という自殺未遂者支援センターを設置しています。これは「命をレスキュー命をサポート」を意味しています。大阪府のセンターですが、このセンターの中心としてリエゾン精神医療を用いた支援を行っています。
大嶋 まさに広域での地域医療ですね。
岩坂先生 リエゾンチームの者は心理テスト等を行うだけでなく、長期にわたり話を聞きます。ここに生まれるものが『約束』なのですが、医療という殺伐とした印象がある世界の中で、また昨今では争いも起きていることが有る中で、約束が出来るということは患者さん、医療従事者どちらにとっても人間味が感じられ、IRISに非常に大きな意味があると感じています。
大嶋 関西医科大学総合医療センターの今後の構想や、新たな取り組みはありますか?
岩坂先生 新たな取り組みの話としては、外傷センターの設置です。これはどこにでもあるようなものかと思われるかもしれませんが、守口市を中心とする地域の特性として工場等での大きな外傷が発生する件数が多いということがあります。それに対応するため、IVR/CT(ハイブリッド手術室)を整備しました。これは即効性の必要な手術を行う場合に、CT等の画像を見ながら手術を行うことが出来るという日本でも数少ない設備が有ります。2017年5月に救命救急センターに併設し、一つの総合医療としての役割を持たせ、整形、形成、呼吸器等の医師も配置することで、多くの事故に対応しています。また、それらの手術を根底で支える麻酔科も対応できると言える医師がいる事も強みだと思っています。
大嶋 そのような新たな取り組みを行う上で、先ほどのアクティビティの高さを見ると、経営的には増床も考えられる中で、庭園の建設が始まっているとお伺いしましたが。
岩坂先生 広さは国際規格のサッカー場がすっぽりと入るホスピタルガーデンを平成30年春にオープンします。趣旨としては、散歩をして頂き、リハビリに役立てていただいたり、外来の方にも自然を楽しめるような場所を提供したいという想いがあります。さらに、災害時の避難場所としての役割もあります。
大嶋 地域と共に歩み続けておられますね。

大嶋 岩坂院長が考える守口市の地域医療レベルと現状についてお聞かせください。

岩坂院長が考える守口市の地域医療とは

岩坂先生 現在、守口市は行政の政策努力もあり、住民の増加を目指されています。保育所の無償化などで子供も増える可能性があり、それと同時に高齢者も増加しています。そういう意味では非常に難しい局面にあると考えています。少子化対策を行い、高齢者への医療も行うという点では、日本の現在の縮図のような面もあります。そこで、我々としては働く人の事故への対応にも力を入れているわけですが、地域連携にも力を入れ、もっともっと連携して豊かな街作りを行う必要があるのではないでしょうか。
子供たちの医療については小児科医と病床数の数の問題など少し不足気味かとは思いますが、高齢者の医療に関しては、数が足りている、足りていないというレベルではないと思いますし、やはり、高齢の方々は体調が変わりやすいので、さらに連携を取る必要があります。
大嶋 印象としては、守口市の地域医療はもっともっと発展する可能性を感じます。
岩坂先生 これからさらに発展すると思いますし、レベルに関しても日本全体で相対的に高いレベルにあると考えています。
大嶋 ありがとうございました。

以上、関西医科大学総合医療センター 院長 岩坂先生ともりぐち健康ねっと編集長の大嶋との対談でした。

地域に貢献する形も様々あり、その中でも医療という面だけでなく、ガーデンの建設等、まさに総合病院という印象を受けました。

地域特性も重視し、それに対し最先端の設備を整えるというのも大きな役割のうちの一つですね。

岩坂先生ありがとうございました!

病院名 関西医科大学総合医療センター
所在地 〒570-8507 大阪府守口市文園町10-15
受付時間 【初診】午前8:30~午前11:30
【再診】開門時(午前7:30)~午前11:30(特殊外来を除く)
休診日 日曜日、祝日、第二・第四土曜日、年末年始(12月29日~1月3日)
公式ホームページ http://www.kmu.ac.jp/takii/index.html

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